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白内障手術後に運転はできる?治療後の注意点や過ごし方

2025年3月28日

運転

「白内障の手術後に運動はできる?」

「白内障の手術後はどれくらいで日常生活に戻れるの?」

白内障の手術を検討している方の中には、このような不安を持つ方も多いでしょう。

この記事では、白内障手術後にどれくらいの期間で運転ができるのか、日常生活への復帰までの流れなどを紹介します。

白内障手術後に運転をしたいと考えている方は、ぜひ最後までお読みください。

白内障手術後に運転できるようになるのはいつから?

運転

白内障の手術後、いつから運転できるようになるか気になる方も多いのではないでしょうか。ここでは、白内障の手術後いつから運転ができるのかについて解説します。

手術直後の運転は原則禁止

白内障の手術直後は、原則運転できません。手術後に見え方が安定するまでには時間がかかります。

手術の前後では見え方が変わり、いきなり運転を開始するとピントが合わずに事故に遭うリスクが高まるため、しばらく控えるようにしましょう。

原則1週間ほど経過を見てから運転が可能になる

運転を再開するタイミングは、術後1週間が目安です。

手術2〜3日後に、再度眼科で視力検査を行います。この視力検査で問題がなく、医師からの許可が得られれば運転を開始しても問題がありませんが、安全のためには1週間以降が望ましいです。

但し、メガネが必要な方は、新しく度数の合ったメガネを作ってからの運転になります。

本来は、見え方が安定する術後2〜3ヶ月を目安にメガネを作るのが理想的ですが、それよりも早く運転しなければいけない場合は仮のメガネを作りましょう。

いきなり遠くまで運転するのは危険なため、近くの距離から開始し、徐々にならしてから遠くまで運転するようにしてください。

白内障の手術について

白内障手術

白内障の手術は、濁ってしまった水晶体を取り除き、人工のレンズを挿入します。挿入するレンズには種類があるため、ご自身のライフスタイルや予算に合わせて選ぶと良いでしょう。

挿入するレンズには、大きく分けて「単焦点眼内レンズ」と「多焦点眼内レンズ」の2種類があります。これらのレンズの特性について紹介します。

単焦点眼内レンズ

単焦点レンズは、中間距離にピントを合わせるレンズです。ピントを合わせた距離の範囲内でクリアな視界が得られます。

また、光がにじむ症状であるハロー・グレアが起こりにくいため、夜間でも物が見やすい点もメリットです。

単焦点眼内レンズは保険診療の対象になるため、予算を抑えて手術を受けたい方にもおすすめです。

多焦点眼内レンズ

多焦点眼内レンズは、遠くと近くのどちらにもピントが合うように作られているレンズです。基本的に遠くも近くもストレスなく見られるようになります。

日常生活を送る上で両方にピントが合うことは非常に便利です。但し夜間の外出などでは、光がにじむハロー・グレアが起こることがあるため、夜間の外出では物が見えにくく感じることがあります。

加えて、自由診療のため、単焦点眼内レンズよりも費用がかかります。多焦点眼内レンズにも種類があるため、特徴や費用などを確認し、納得してから手術を受けましょう。

白内障手術後の日常生活の注意点

白内障後の日常生活の注意点

白内障の手術直後には傷跡はしっかり塞がっていますが、目の表面には傷が残ります。

傷を悪化させる行為や菌が入りやすくなる行為を行うと、傷が治りにくくなったり感染症を引き起こしたりする可能性があるため、注意が必要です。

白内障手術後には、以下の点に注意しましょう。

  • お風呂
  • メイク
  • 飲酒・タバコ
  • 運動
  • 動物との接触
  • 大掃除

日常生活で気をつける点について詳しく紹介します。なお、上記を控える期間は、あくまで目安です。具体的な日程は、眼科の指導に従うようにしてください。

お風呂

白内障手術後は、感染の恐れがあるため、お風呂でも対策が必要です。術後1週間程度は、洗顔や洗髪は控えるようにしましょう。

水が目に入ると含まれる細菌により、感染の恐れがあるためです。

お湯で濡らしたタオルで髪や肌を拭くのは問題ありませんが、目に刺激を与えないように注意して行うようにしてください。また、浴槽に浸かるのも1週間程度は控えた方が良いでしょう。

その間は美容院でシャンプーを依頼したり、ドライシャンプーを使用したりして清潔を保つのがおすすめです。

メイク

術後の回復には個人差があります。アイシャドウやアイラインなど、目周りのメイクは感染のリスクが高まるため、術後は1週間程度控えるようにしてください。

また、1週間経っても傷の回復が見られない場合は、それ以上メイクを控える必要があります。

飲酒・タバコ

飲酒・タバコは術後1か月程度は控えましょう。

お酒は血流を良くするため、炎症を悪化させる可能性があります。また、タバコは煙が目に刺激を与えてしまうため、控えるようにしましょう。

運動

手術後には傷口から菌が入るのを防ぐために、汗が目に入らないように注意しましょう。

また、重いものを持ったり、激しい運動を行ったりすると傷口が開くことがあるため控えてください。

動物との接触

動物と過度に接触すると、菌が目に入り込む可能性があるため、できるだけ控えるようにしましょう。

術後に動物のお世話をする場合は、よく手を洗うようにしてください。

大掃除

ほこりの多い場所を掃除すると、目に細菌が入りやすくなるため、術後1週間程度は大掃除は控えるようにしてください。

白内障手術後の過ごし方

白内障手術後の過ごし方

白内障の手術後は、傷が悪化しないようにできるだけ安静に過ごすことが大切です。手術後の生活について見ていきましょう。

白内障手術当日

手術当日は、手術シ中に鎮静剤を入れる可能性があるので、目を触ったり、メイクをしたりするのは控え、自宅でゆっくりと過ごしましょう。

手術後1週間は傷口が塞がっていないため、感染症のリスクが高いです。

眼科から眼内炎予防のために、抗菌薬と炎症をおさえるステロイド、非ステロイド性抗炎症薬の3種類が処方されるため、眼科に指導されたタイミングで点眼するようにしてください。

手術後1週間

手術後1週間は、目に刺激を与えないように安静に過ごす必要があります。

汗をかくような運動は1か月程度控えましょう。

洗顔、洗髪は手術後1週間は控える必要があります。

また、飲酒・タバコも禁止です。1週間後の検診で傷の回復が見られた場合は、お風呂や洗顔の許可が出ます。それまでは目に刺激を与えないように慎重に過ごすようにしましょう。

手術後1ヶ月

手術後1ヶ月経つと、傷口がほとんど塞がります。汗をかくような運動や、力仕事なども行えるようになるでしょう。眼科で処方された目薬は、引き続き点眼する必要があります。

一般的には手術後1ヶ月経つと視力も安定してくるため、来院に頻度も月1回程度になります。メガネの着用が必要な方は、このタイミングで作りましょう。

手術後3ヶ月

目薬をストップするタイミングは自己判断せず、医師の指示に従いましょう。

術後3ヶ月経って見え方に問題がある場合は、後発性白内障を発症している可能性があります。後発性白内障は、白内障の手術後に起こる可能性のある合併症で、水晶体嚢の裏側が濁ることです。

後発性白内障を発症した場合は、レーザーで治療が可能です。短時間で痛みなく終わるため、白内障の手術後に気になる症状があらわれた場合は、すぐに医師に相談しましょう。

手術後にあらわれる可能性のある病気や合併症

手術後の合併症

白内障手術は安全性の比較的高い手術ですが、リスクはゼロではありません。起こりうる病気や合併症には、以下が挙げられます。

  • 飛蚊症
  • 後発白内障
  • 嚢胞様黄斑浮腫
  • 術後眼内炎
  • 網膜剥離

これらの病気の特徴について下記で説明します。

飛蚊症

飛蚊症は、視界に糸くずや虫のようなものが飛んでいるように見える症状のことです。目を動かしても浮遊物がなくならないことが特徴です。

飛蚊症の原因は、目の中にある硝子体に濁りができることです。加齢や病気などが原因で硝子体が濁ってしまうと、視界にあらわれることがあります。

白内障の症状が改善したことにより、もとからあった飛蚊症の症状に初めて気がつくことがあるでしょう。

ほとんどの場合は時間の経過とともに慣れていきますが、糖尿病や高血圧、網膜剥離などの前兆になることもあるため、症状が気になる方は眼科を受診しましょう。

後発白内障

後発性白内障は、白内障手術後に水晶体嚢と呼ばれる眼内レンズの周りのカプセル部分が濁ってしまう病気です。

白内障の手術では水晶体を取り除いて人工レンズを挿入しますが、水晶体嚢の後に残った細胞が増殖して濁ることで起こります。

白内障手術を受けた方であれば、どんな方でも起こる可能性のある合併症です。後発性白内障になると、白内障のように物がぼやけて見えたり、光をまぶしく感じたりすることがあります。

症状が見られた場合には、当院では、硝子体手術による後嚢除去手術を推奨しております。一度治療を受ければ再発することは稀です。

嚢胞様黄斑浮腫

嚢胞様黄斑浮腫は、網膜の中心にある黄斑部と呼ばれる部分にむくみが生じる病気です。

白内障や眼内炎症など目の手術後に発生することが多く、視力の低下が主な症状として挙げられます。

白内障手術後には感染予防の点眼が必要ですが、これを怠った場合や、眼科からの注意事項を守らなかった場合、糖尿病網膜症の場合に発症する可能性が高いと言われています。

嚢胞様黄斑浮腫の症状が見られた場合には、網膜の静脈と動脈の交差部分をゆるめ、静脈への圧迫を解放することで血流の改善を促します。

術後眼内炎

術後眼内炎は、手術の際にできた傷から細菌やカビが入って炎症を起こし、化膿する病気です。

白内障の手術後に起こる合併症の中でも気をつけるべき症状と言われています。これは、一度発症すると、菌の種類によっては眼内の神経組織を刺激し、視力が戻らなくなることがあるためです。

術後眼内炎には、2種類があります。術後2週間以内に発症し、痛みを伴い、急激に視力がなくなるタイプと1ヶ月〜数ヶ月後くらいに発症し、視力の低下や充血などの症状が見られるタイプがあります。

前述の場合は特に強い菌が影響している場合があり、発見が遅くなると視力が回復しにくく、失明する可能性もあります。

術後眼内炎を防ぐためには、抗菌薬の点眼を処方されるので、医師に指示された期間は必ず点眼しましょう。

網膜剥離

網膜剥離は、何らかの原因によって目の内側にある網膜が剥がれる病気です。

網膜剥離を放置すると失明のリスクもあるため、症状に気がついた際には早めの受診が必要です。網膜剥離の症状には、視界の中に光のようなものが見えたり、視野が欠けたりすることが挙げられます。

白内障手術後の網膜剥離の確率は高くなく、定期的な検査を受ければ前兆に気がつくことも可能です。

白内障手術後も検査を受けることで、網膜剥離の進行を予防できるでしょう。

まとめ

白内障手術後は、原則運転はできません。目の回復を待って、術後1か月程度から運転が再開できます。

ただし、術後の経過には個人差があります。通常は数日〜1週間程度で視力と傷の回復が見られますが、人によっては合併症や病気を発症する恐れもあるでしょう。

術後には必ず検診に通い、目の状態を確認するようにしてください。

深作眼科では、整った設備のもと、院長によって開発された新しい技術で精度の高い白内障治療を行っています。

患者様に負担の少ない白内障手術を行い、手術後の合併症にも迅速に対応するなど、安心して手術が受けられる環境を整えています。ぜひお気軽にお問い合わせください。